天然大理石はなぜ白っぽく見える?ティノスグリーンの磨きムラ・クラック・色差で知っておきたいこと

いつも美濃焼タイルとともに
思い出の空間を蘇らせる
タイルのコンシェルジュ、
タイルオンラインの高藤洋平です。

今回は、少し難しい天然石のお話です。

大理石というと、

「高級な石だから、どの一枚もきれいに磨かれている」

そんなイメージを持たれる方も多いと思います。

しかし、
実際に長くタイルや石材を扱っていると、
天然大理石はセラミックタイルとはまったく違う建材
だと感じます。

特に今回ご紹介するティノスグリーン
のような緑系の天然石は、
色柄だけでなく、艶の出方や白っぽさ、
クラックなどにも大きな個体差があります。

実際にご注文いただいたティノスグリーンについて、

・表面がしっかり磨けていないように見える
・一部が白っぽく見える
・裏面に欠けやクラックがある

というご指摘をいただきました。

天然石を販売する側としても、非常に難しいところです。

今日はこの事例をもとに、
ティノスグリーンなどの天然大理石を購入するときに、
ぜひ知っておいていただきたいポイントを詳しくご紹介します。

目次

目次

  1. 天然大理石は工業製品ではありません
  2. ティノスグリーンとはどんな石?
  3. なぜ磨いても艶が出ない部分があるのか
  4. 白っぽく見えるのは汚れとは限らない
  5. クラックや筋はどこまでが天然石の特徴なのか
  6. 裏面の欠けやクラックについて
  7. タソスホワイトなど比較的安定した石との違い
  8. 天然石を注文するときに確認してほしいこと
  9. タイルオンラインからお伝えしたいこと

1. 天然大理石は工業製品ではありません

まず最初に知っていただきたいのが、

天然石は一枚一枚が違う

ということです。

セラミックタイルも焼き物ですので色幅はありますが、
天然石の場合はさらに個体差が大きくなります。

同じ商品名、同じ産地の石であっても、

色の濃淡
白い筋の入り方
結晶の状態
模様
クラック
艶の出方

などが一枚ずつ異なります。

さらに
前回購入した商品と今回購入した商品で、
かなり色が違うこともあります。

これは不良というより、
天然素材そのものが持っている特徴です。

私たちも天然石を扱っていて、
箱を開けるたびに「今回はこんな表情なんだ」
と感じることがあります。

そこが天然石のおもしろさでもあり、
同時に販売の難しさでもあります。

最近だと
ビアンコカララという白い石の
グレー模様の多さが違っていたりもしました。


2. ティノスグリーンとはどんな石?

今回ご相談いただいたのは、
ティノスグリーンという緑系の天然石です。

深いグリーンからグレーグリーンの地色に、
白い筋や複雑な模様が入る非常に存在感のある石です。

一枚だけ見ても迫力があります。

玄関や店舗、
カウンターまわりなどに使えば、
セラミックタイルとはまた違った
天然石ならではの空間をつくることができます。

ただし、この複雑な石質こそが注意点でもあります。

今回の写真を見ても、
一枚の石の中で濃いグリーン、
淡いグリーン、白い筋が複雑に混ざっています。

これを均一な色や均一な
艶に仕上げることは簡単ではありません。


3. なぜ磨いても艶が出ない部分があるのか

今回、特にご指摘いただいたのが、

「表面がしっかり磨けていないように見える」

という点でした。

写真を見ると、
確かに艶が出ている部分と、
少し曇ったように見える部分があります。

ここが天然石の難しいところです。

天然石は、石の組成や結晶、
筋などが均一ではありません。

そのため同じように研磨加工を行っても、
石の部分によって艶の出方に差が生じる場合があります。

特にティノスグリーンのような石では、
すべての場所が鏡面のように均一な艶になるとは限りません。

「もっと磨けば全部ピカピカになるのでは?」

と思われるかもしれません。

ところが、単純に磨きを強くすれば
解決するとは限らないのが天然石です。


4. 白っぽく見えるのは汚れとは限らない

今回もう一つご指摘いただいたのが、

「表面が白っぽく見える」

という点です。

実際の写真を見ると、グリーンが濃く見える部分と、全体的に白く曇ったように見える部分があります。

これも、

汚れ
薬品
表面に何かが付着している

とは限りません。

石質によって十分な艶が出にくい部分では、
光がきれいに反射せず、結果として白っぽく、
曇ったように見えることがあります。

水に濡れた状態では濃く見え、
乾燥すると白っぽく感じることもあります。

今回の件でも、私自身、
改めて天然石の難しさを感じました。

販売する側から見れば天然石の特徴として理解できる部分でも、
実際にお客様が数枚を並べて施工するとなれば、

「ここだけ白い」

「ここだけ艶が違う」

という部分が気になるのは当然です。

天然石だから何でも仕方がない、
で終わらせるのではなく、
施工したときにどう見えるのかまで考える必要があると思っています。


5. クラックや筋はどこまでが天然石の特徴なのか

天然大理石を見ると、
細い線がたくさん入っている場合があります。

ここで難しいのが、

「これは模様なのか?」

「それとも割れているのか?」

という判断です。

天然石には石が形成される
過程で生じた筋や亀裂状の部分があります。

特に複雑な模様を持つ石では、
表面だけを見て判断するのが難しいケースもあります。

一方で、
輸送中などに生じた
明確な破損であれば話は別です。

そのため、
天然石の状態を確認するときには、
表面だけではなく、

表面・側面・裏面を合わせて確認すること

が大切です。


6. 裏面の欠けやクラックについて

もう一つ知っておいていただきたいのが裏面です。

天然石は基本的に建築材料として使用する商品です。

施工後に見えるのは表面ですので、裏面については表面と同じ化粧品質を求めて製造されているものではありません。

そのため、施工に支障のない範囲で、

小さな欠け
凹凸
天然由来の筋
クラック状の部分

などが見られる場合があります。

もちろん、
石が完全に割れているなど施工に影響する
破損については別に考える必要があります。

ただし、

裏面に欠けや筋がある=すべて不良品

とはならないのが天然石の難しいところです。

特に天然石を初めてDIYで使用される方には、
この点を事前に知っておいていただきたいと思います。


7. タソスホワイトなど比較的安定した石との違い

私たちが扱っている天然大理石の中でも、
石種によって扱いやすさはかなり違います。

例えば白系のタソスホワイトや、ベージュ系の石など、
比較的見た目が安定している商品もあります。

もちろん天然石なので色差や柄差はあります。

それでも、
ティノスグリーンのような複雑な石質のものに比べれば、
仕上がりをイメージしやすい石もあります。

逆に言えば、

天然石は商品名だけではなく、
石種ごとの特徴まで理解して選ぶことが大切です。

価格や写真だけで選んでしまうと、
届いたときにイメージとの差が大きくなる可能性があります。


8. 天然石を注文するときに確認してほしいこと

特に既存の天然石に合わせて
補修する場合は注意してください。

「以前買ったティノスグリーンだから、今回も同じ色だろう」

とは限りません。

天然石の場合、
ロットが変われば色調が大きく変わることがあります。

既存石の補修で探している方は、
ご相談の際に次の3点をご用意いただけると、
こちらでも判断しやすくなります。

  1. 既存の石を全体が分かるように撮影する
  2. 石の縦・横・厚みをミリ単位で測る
  3. 必要枚数と使用場所を伝える

さらに色合わせが重要な場合は、
既存石と新しい石を隣り合わせに
施工する予定なのかどうかも教えてください。

天然石の補修では、サイズが同じだから使える、とは限りません。

ここはセラミックタイルの
補修以上に注意が必要です。


9. タイルオンラインからお伝えしたいこと

今回のティノスグリーンの件は、
私自身も改めて勉強になりました。

天然石を販売していると、

「これは天然石だから通常の範囲」

という販売側の感覚があります。

しかし、お客様にとって重要なのは、
届いた石を実際に自宅や店舗に施工したときにどう見えるかです。

特に、

艶のムラ
白っぽさ
色差
筋やクラック
裏面の状態

については、
セラミックタイルと同じ感覚で購入すると
驚かれることがあります。

それでも私は天然石には
大きな魅力があると思っています。

均一ではない。

一枚としてまったく同じものがない。

だからこそ、
うまく使ったときの空間には
工業製品にはない深みがあります。

天然石の個性を理解したうえで選ぶ。

これが大理石と上手につきあう
一番のポイントだと思います。

天然大理石を使ってみたい方、
既存の大理石を補修したい方は、
購入前にぜひタイルオンラインへご相談ください。

写真を撮る。
サイズを測る。
使用場所と必要枚数を伝える。

この3つがあれば、
より具体的に一緒に考えることができます。

タイルオンラインでは、
美濃焼タイルだけでなく天然石についても、
実際の施工や補修を考えながらご提案していきます。

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