目次
- 大切なマンションの外壁タイル補修相談
- 縦6センチ×横9.7センチはニュー小口サイズ
- T.S.Cの刻印とバブル期特有の贅沢な工法
- 廃番で同じ色がない場合の補修アプローチ
- まとめ:価値ある美濃焼タイルを残すために
いつも美濃焼タイルとともに
あなたの理想の空間を仕立てるタイルのコンシェルジュ、
タイルオンラインの高藤洋平です。
本日は、
賃貸マンションのオーナー様からいただいた、
外壁タイルの補修に関するご相談をシェアさせていただきます。
古い建物の修繕やリノベーションを手がける工事業者様や
建物を大切に管理されているオーナー様のご参考になれば幸いです。
1. 大切なマンションの外壁タイル補修相談
昭和63年(1988年)頃に建てられた
マンションの外壁タイルについて、
メーカーや型番を探しているというお問い合わせをいただきました。
お客様のお手元には、
当時から綺麗に保管されていた3枚のタイルがありました。
お送りいただいた写真を拝見すると、
建物をとても大切に維持管理されていることが
ひしひしと伝わってまいります。
補修タイル探しにおいて、
当時の現物や情報が少しでも残っていることは、
私たちにとって非常に大きな手がかりとなります。
2. 縦6センチ×横9.7センチはニュー小口サイズ
お調べした結果、
この縦6センチ、横9.7センチ(厚み8ミリ)という寸法は、
タイル業界ではニュー小口(にゅーこぐち)
と呼ばれる規格サイズであることがわかります。
実際には
54×94 なんですが
図り間違えか寸法ずれだと思います。
現在、
このサイズ自体の生産は
非常に少なくなっておりますが
以下のような商品でわずかに製造が続いております。
▼ニュー小口サイズ タイル(SF-542)
https://item.rakuten.co.jp/tileonline/sf-542/
https://item.rakuten.co.jp/tileonline/7075-sf-542-rf/
ただ、こちらはサイズこそ適合するものの、
今回ご相談いただいたタイルの色合いとは
全く異なってしまいます。
3. T.S.Cの刻印とバブル期特有の贅沢な工法
お写真を拝見しますと、
表面がデコボコしていながらも美しいツヤがあり、
独特の味わい深い色むらを持っています。
また、
裏面にはT.S.Cという浮き彫りの
刻印と数字が確認できます。

これは当時の製造窯元のマークか金型のマークです。
おそらくサグレスというシリーズを製造していた
隅谷様などのものと推測されます。
当時、これと全く同じ系統の色の商品として
INAX(現LIXIL)のグロストーンや、
隅谷のサグレスといった代表作がございました。
まさにバブル期ならではの、
非常に贅沢なタイルです。
大変心苦しいのですが、
現在はこれと同じ色合いのものは
一切生産されておりません。
その理由は工法にあります。
この独特のツヤと深みのあるまだら模様は、
釉薬(うわぐすり)を二度掛けするという
特殊な職人技法で作られています。
現代の量産ラインでは対応が極めて難しく、
非常に手間がかかるためです。
4. 廃番で同じ色がない場合の補修アプローチ
全く同じものでの補修は困難な状況ですが、
部分的な剥がれなどの
修理(修繕)が必要な場合の現実的なアプローチとしては、
以下の3つの方法が一般的です。
・色違いを使う
現在流通しているタイルの中から、
サイズを優先し多少近い色合いのもので
施工してしまう方法です。
・目立たない場所から移植する
マンションの死角(室外機置き場の裏など)から
綺麗にタイルを剥がして補修箇所に移植し、
死角側には現行の似たサイズのタイルを貼る方法です。
古いタイルなので綺麗に剥がすのが難しい
可能性はありますが、建物の正面の美観を保つ有効な手段です。
・色合わせで一から作る
色合わせといって 一から釉薬と粘土を作り、
似たタイルを作成します。
納期と予算に余裕がある場合には有効です。
今回の場合は色が出るかが難しいところなのと
3色のミックスなのでなかなか高額になります。
また納期も3か月程度は
見たほうが良いと思います。(難しいタイルなので)
5. まとめ:価値ある美濃焼タイルを残すために
日本の建築が最も華やかだった
時代の素晴らしい美濃焼タイルが使われている、
非常に価値のある外壁です。
今回は完全に一致する型番等のご用意に至らず
大変恐縮ではございますが、
マンション維持のヒントになれば幸いです。
今後、具体的な補修の面積や、
どのように直していくかなどで迷われましたら、
いつでもお気軽に当店のコンシェルジュ窓口までご相談ください。
▼タイルのラインナップやご注文はこちらからどうぞ
https://www.rakuten.co.jp/tileonline/
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タイルの良さと楽しさを伝えます。
タイルオンライン 高藤洋平
(よーへー)

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