100角フラット床タイルの補修ガイド|40年前ビルの“無釉こげ茶”に近づけるコツ

40年前ビルの玄関タイル補修相談

40年前のビルに使われた「100角(実寸92×92mm)無釉こげ茶」床タイルの補修ポイントを、色合わせの考え方・候補タイル・施工のコツまで実例ベースで解説。DIY派・施工店どちらにも役立つ保存版。


目次

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はじめに:今回のご相談

いつも美濃焼タイルとともに、タイルオンラインの高藤洋平です。
今回は 100角タイル(実寸92×92mm)の床タイル補修。現物サンプルをお送りいただき、写真でも確認しました。仕上がりは 無釉(釉薬なし)・こげ茶。そして 約40年前のもの。——渋くて良い…けれど、代替がとても難しい条件です。

参考:現地はサービスエリア系の床(雰囲気の共有用リンク)
https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=187


“無釉こげ茶×40年物”が難しい理由

  1. ロット&経年差:無釉は釉薬コントロールがない分、土・焼成の違いが表に出ます。40年の歩行で“味”が出て、色艶も沈み込む。
  2. 光の吸い込み:無釉は光の反射が少ないため、同じ“こげ茶系”でも暗く見えやすい
  3. 床用途の耐性:滑り抵抗や面の強度など、床タイル性能も担保したい。

まず決めるべき3条件(サイズ・質感・色)

  • サイズ:公称「100角」でも 実寸は92×92mm が多い時代。
    ➤ 既存目地幅を測り、**“入れ替えたときに目地が極端に太り/細くならないか”**を確認。
  • 質感無釉か、マット釉で近い表情を狙うか。床は質感=実用性(滑り・汚れ)にも影響。
  • :こげ茶の明度・彩度・濃度を観察。既存の“歩行ムラ(ポリッシュ気味の艶)”まで含めて判断。

候補タイル3選(実商品リンク)

まずは「近い方向性の試着」をしてみるイメージで。

  1. 蔵タイル 100角(やや黒寄り・重厚で落ち着く)
    黒っぽく見えますが、古い無釉こげ茶の“沈み”に対して馴染みやすいケースも多いです。
    ▶ 商品ページ:https://item.rakuten.co.jp/tileonline/kuratile100/
  2. PP-153(AMUSE 100角)(一段明るめ・色の余白を作る場合に)
    少し明るいので、周囲のエイジングとコントラストが出るタイプ。
    「既存に寄せつつ“補修した新しさ”も少し残したい」時に。
    ▶ 商品ページ:https://item.rakuten.co.jp/tileonline/amuse100-1/
  3. SW100-8(ムラ感あり・経年と相性が出やすい)
    色ムラが“経年の揺らぎ”に寄り添うパターン。完全一致は難しくても、全体に自然に溶け込むことがあります。
    ▶ 商品ページ:https://item.rakuten.co.jp/tileonline/3002-sw100/

ワンポイント
3種を少量ずつ取り寄せて、現場光(昼/夜・人工照明)で見比べ、最終判断するのが正解です。


色合わせを近づけるテクニック

  • “境界をぼかす”ミックス張り:1枚だけ差し替えるより、半径30〜50cm程度を面でリテイクすると違和感が出にくい。
  • 目地色で寄せる:既存が経年で暗いなら、グレー〜ダーク寄りの目地を選ぶとタイルが締まって見える。
  • 艶を足さない:無釉の渋さを活かしたい場合、過度なコーティングは避ける(滑り・シミ対策は専用品で必要最低限)。
  • “ほんの少しだけ濃い/明るい”を許容:完全一致より周囲になじむレンジを狙う方が成功率が高い。

DIY施工のコツ(床タイルならでは)

  • レベル出し最優先:床は局所的な段差が割れや剥離の原因。
    下地調整は“目地材ではなく”下地調整用モルタル/タイル用接着モルタルを使用。
  • 接着材の選定:床用を必ず。**屋内外・下地(コンクリ/モルタル)**で適合を確認。
  • 圧着&養生:圧着不足は割れ・音鳴りの原因。充分養生してから開放を。
  • サンプル+試し張り:小面積で**“色・段差・目地色”の三点チェック** → 問題なければ本番へ。
  • 安全面:無釉は油汚れに吸い込みやすいので、厨房や水回りは防滑・防汚のバランスを確認。

よくある質問

Q. 既存が92mm、候補が95mmだったら?
A. 目地幅を調整して吸収できるケースもありますが、面として違和感が出ないか必ず試し張りを。必要なら広めに張り替えて馴染ませる方法が安全です。

Q. 1枚だけ差し替えると目立ちますか?
A. 無釉×経年のケースは1枚だけだと目立つことが多いです。ブロック置換がおすすめ。

Q. 目地は何色が無難?
A. 既存が“こげ茶×経年”なら、ニュートラルグレー〜ややダークが収まりやすいです。白目地は浮きやすい。


写真と実寸を送ってください(無料診断)

「この3つのどれが最も現場に馴染むか」を、写真と採寸があれば具体的に提案します。
**“完全一致より、違和感ゼロに近づける”**が40年物補修の成功ポイント。迷ったら遠慮なくご相談ください。

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